計算式の結果をROUNDUP関数で数値の切り上げをする場合、対象セルが空白や結果がゼロだとエラーが発生する場合があります。
エラーを表示しない方法としてIFERROR関数を使います。
IFERROR関数は、入力された式にエラーが発生した場合に代替の値を返す関数です。
エクセルを使っている多くのユーザーに好まれている関数で、私もよく使用しています。
まずは、ROUNDUP関数とIFERROR関数の振り返りから進めていきましょう。
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ROUNDUP関数とは?
ROUNDUP関数は、Excelで数値の「切り上げ」をするときに使われる関数です。ROUNDUP関数の基本構文は以下の通りです。
=ROUNDUP(数値,桁数)
数値 | 切り上げをしたい値を指定 |
桁数 | 切り上げをする桁数を入力 |
小数点以下を切り上げしたい場合は、桁数を「0」で指定。
小数点第一位を切り上げしたい場合は、桁数を「1」で指定。
桁数の指定方法は下記を参考にしてください。
十の位 | 一の位 | 小数点以下 | 小数点第一位 | 小数点第二位 |
-2 | -1 | 0 | 1 | 2 |
端数の切り捨て/切り上げ/四捨五入をする
IFERROR関数とは?
IFERROR関数は、指定された式にエラーが発生した場合に代替の値を返す関数です。
IFERROR関数の基本構文は以下の通りです。
=IFERROR(値,エラーの場合の値)
値 | 計算式や関数を指定 |
エラーの場合の値 | 値で指定した式がエラーの場合に返す値を指定 |
IFERROR関数の使い方/Excelでセルエラーを回避しよう
IFERROR関数とROUNDUP関数を組み合わせる
それでは本題のIFERROR関数とROUNDUP関数を組み合わせる方法をご紹介します。
=IFERROR(ROUNDUP(数値,桁数),エラーの場合の値)
IFERROR関数 | 緑のマーカー | IFERROR関数の値にROUNDUP関数を挿入 |
ROUNDUP関数 | 数値 | 切り上げをしたい値を指定 |
ROUNDUP関数 | 桁数 | 切り上げをする桁数を入力 |
IFERROR関数 | エラーの場合の値 | 値で指定した式がエラーの場合に返す値を指定 |
IFERROR関数とROUNDUP関数の具体例①
この章では、IFERROR関数とROUNDUP関数の具体例を表を使って解説します。
A2~A6セルに「数値 と – 」が入力されており、ぞれぞれの切り上げ位置がB列に記載されている表があるとします。
それぞれの数値を切り上げ位置の条件に合わせてROUNDUP関数を使用していきたいのですが、A列に「-」が含まれているのでエラーが返されます。
エラーを表示させないように下記のような関数式を組んでいきます。
※今回はエラーの場合は「なし」と表示します。
=IFERROR(ROUNDUP(A2,-2),”なし”)
A5セルの「-」の結果(D5セル)は、本来エラーになりますが、IFERROR関数を使用することによって「なし」と表示することができましたね。
IFERROR関数とROUNDUP関数の具体例②
この章では、ROUNDUP関数に計算式を入力して結果がエラーになる場合は、「なし」と表示していきます。
・A列の数値を2で割る
・小数点以下を切り上げ
・エラーになる場合は「なし」と表示
それでは関数を入力していきましょう。
=IFERROR(ROUNDUP(A2/2,0),”なし”)
A5セルの「-」の結果(C5セル)は、本来エラーになりますが、IFERROR関数を使用することによって「なし」と表示することができました。