XLOOKUP関数で条件を2つ、3つ指定する方法をご紹介します。XLOOKUP関数で単一の条件だけでなく、複数の条件を指定してデータを抽出したい場合に役に立ちます。
この記事がおすすめの人
- XLOOKUP関数の条件を2つ、3つ設置したい
- 単一条件以外の方法を知りたい
XLOOKUP関数とは?
XLOOKUP関数は、Excelでデータを検索するための関数です。
従来のVLOOKUP関数やHLOOKUP関数では、データ範囲や検索方向に縛りがありました。
しかし、XLOOKUP関数はこれらの縛りがなくなった!
さらに、オプション機能(エラーの場合の対処法や一致モード)なども充実しています。
具体的にVLOOKUP関数やHLOOKUP関数と比べて、XLOOKUP関数が優れている理由を見ていきましょう。
VLOOKUP関数やHLOOKUP関数との違い
XLOOKUP関数がVLOOKUP関数やHLOOKUP関数よりも優れている理由は以下です。
- VLOOKUP関数:列(縦)で検索をする
- HLOOKUP関数:行(横)で検索をする
- XLOOKUP関数:上下左右で検索が可能
また、XLOOKUP関数は「値が見つからない場合の代替案を設置できる」のも特徴です。
【基礎】XLOOKUP関数の使い方
ここでは、XLOOKUP関数の簡単な使い方を振り返っていきましょう!
XLOOKUP関数の基本構文
=XLOOKUP(検索値, 検索範囲, 戻り範囲, [見つからない場合], [一致モード], [検索モード])
例えば、A列に名前、B列に電話番号が入力されている表があり、C1セルに入力した名前の電話番号を紐づける場合は以下の式になります。
=XLOOKUP(C1, A:A, B:B)
この式では、「名前が見つからない場合・検索値が空白の場合など」はエラーが返されます。
単一条件での使用例
XLOOKUP関数の使用例では、A列に名前・B列に好きなスポーツが入力されていて、D1セルに名前を入力すると「対象の方の好きなスポーツがE1セル」に紐づくようにします。
=XLOOKUP(D2,A:A,B:B)
- 検索値は、名前を入力するD1セルを指定
- 検索範囲は、検索値が含まれる範囲A列を指定
- 戻り範囲は、取得したい範囲B列を指定
基本的なXLOOKUP関数の振り返りは以上です。次は複数の条件を指定する利点を見ていきましょう!
複数条件の必要性
複数条件を指定することで、より精度の高いデータ検索が可能となります。
この際に複数条件の必要性を再確認していきましょう!
なぜ複数条件が必要なのか
単一条件では、特定のデータを見つけることが出来ない場合があります。
- 同じ名前の人が複数人いる
- 金額や日付が同じな場合
など、皆さんも経験があると思います。
対処法として①の場合は「名前+部署名」、②は「金額+商品名」で条件を設置する必要があります。
ビジネスシーンでの活用例
例えば、売上データから「特定の日付と商品の組み合わせ」で売上金額を抽出する場合など、複数条件の検索が頻繁に必要です。
また他にも、従業員のタイムスケジュールから「名前+日付」で条件をセットすることで出勤状況を確認することが可能です。
これらの場合、XLOOKUP関数を活用することで、効率的にデータを抽出できます。
XLOOKUP関数で条件を2つ指定する方法
この章では、XLOOKUP関数で2つの条件を指定する方法を解説します。
複数の条件を使うことで、より具体的なデータ検索が可能になります。
条件を2つ指定する構文
XLOOKUP関数で2つの条件を指定する場合、AND条件(&)を使いましょう!
例えば、検索値を2つのセルで設定したい場合は、次のようになります。
=XLOOKUP(A1&B1, C:C&D:D, E:E)
A1セルに「Hello」、B1セルに「World」が入力されている場合、A1&B1だとHelloWorldになります。
条件を2つ指定する具体例
具体例では、日付ごとで商品の販売個数を求めていきます。
このとき、商品名はデータの中で重複しているので、「日付&商品」で条件を指定するのがポイントです。
=XLOOKUP(A2&B2,A5:A10&B5:B10,C5:C10)
- 検索値を「日付&商品」
- 検索範囲も同様に「日付のデータ範囲&商品名の範囲」
- 戻り範囲を販売個数でセットして終了
XLOOKUP関数で条件を3つ指定する方法
次にXLOOKUP関数で3つ条件でデータ抽出をする方法をご紹介します。
条件が2つも3つも考え方は同じです。
3つの条件を指定する式
XLOOKUP関数で条件を2つ指定する方法は、アンド「&」を使う方法でしたね。
実は3つ指定する方法もAND「&」を使います。
例えば、検索値を2つのセルで設定したい場合は、次のようになります。
=XLOOKUP(A1&B1&C1, D:D&E:E$F:F, G:G)
わかりやすく理解するために具体例を用意しました!
3つの条件でデータ抽出する具体例
こちらの具体例では、販売者が売った商品名と日付ごとの販売個数を抽出していきます。
日付・販売者・商品名、それぞれは重複しているが、「日付+販売者+商品名」は重複していないとする。
=XLOOKUP(A2&B2&C2,A5:A10&B5:B10&C5:C10,D5:D10)
このようにAND(&)を使いこなすことで、複数の条件を指定することができます。使い方もシンプルなので、ぜひお試しください!
複数条件の指定方法は多数ある
Excelで複数条件を指定する方法は、XLOOKUP関数でANDを使うだけではありません。
ちょっとした応用テクニックをご紹介します。
関数のネスト(入れ子)や他の関数との組み合わせで、さらに高度なデータ検索が可能になります。
ネスト(入れ子)関数の活用方法
関数の中に関数を入れ込むことをネストと言います。XLOOKUP関数の中にXLOOKUP関数を入れ込むイメージです。
同じ関数だけではなく、他の関数と組み合わせてさらに柔軟な検索が可能!
例えば、VLOOKUP関数とIF関数を組み合わせて、条件に応じたデータを返すことができます。
よくある質問と記事のまとめ
最後に皆さんがこの記事を読んで疑問に思いそうな点をご紹介します。
気軽に読んでください~!
よくある質問|Q&A
#N/Aや#VALUE!は皆さんも見たことがあると思います。これらのエラーは、条件が一致しない場合や範囲が間違えているなどで発生します。対処方法はコチラを参考にしてください。
すべての条件を満たす必要があればAND条件。一方、いずれかの条件を満たせばOKの場合はOR条件。最初は難しく考えずにコレだけ覚えましょう!
まとめ
今回はXLOOKUP関数で2つ3つの条件を設置する方法をご紹介しました。
どちらも「&」を使用することで複数条件を実現できました。
実際の業務では、売上データの分析や社員情報の管理など、さまざまなシーンでXLOOKUP関数が活用されています。
複数の条件を指定することで、柔軟な検索ができ、業務効率をUPすることが可能なので、ぜひ皆さんも試してください!
この記事は、これで以上となります。また次回の投稿で会いましょう!